『The Very Best Of Big Joe Turner/ビッグ・ジョー・ターナー』ロックンロールの原液とガラスが割れそうな声がみっしり詰まった2枚組

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サム・テイラーのサックス!

クライド・マクファターがリードをとるドリフターズ「マネー・ハニー」やビッグ・ジョー・ターナーの「シェイク、ラトル&ロール」で爆発するテナー・サックスが、ムード音楽で、日本でも有名なサックス奏者のサム・テイラーだとは知らなかった。
これらの音楽が好きで、随分昔から聞いていて、テイラーがアトランティックのハウスバンド出身だとは知っていたが、改めて30年以上経って、あの休刊日前日の新聞の裏面を飾るムード・ミュージックの巨匠が、エルヴィス・プレスリー程とは言わないが、ロックンロール誕生の重要人物だとは!

アトランティックのジャズは黒い!

私が好きなブルース色が強いビッグ・ジョー・ターナーの1959年作品「Don’t You Make Me Hig」での歌うように吹きまくるテナー・サックスはコールマン・ホーキンスであり、ドラムはチャーリー・パーシップとジャズ・ミュージシャンによる編成で、「Big Joe Rides Again」というタイトルで、アトランティックからジャズ・アルバムとして1000番台でリリースされている。
最近、レイ・チャールズのアトランティック時代のジャズ作品を集めた5枚組のCDを購入したが、やはりアトランティックのジャズは黒い!

オールディーズ・アイドルの元祖?

一方ジャズとは真逆のアイドル・シンガーの前身のような作品もある。
1956年作品「Lipstick, Powder and Paint」は「シェイク、ラトル&ロール」同様ジェシ・ストーン作品で、後のコニー・フランシス、ポール・アンカ、ボビー・ダーリンなどに通じるポップなロックンロールに仕上げている。
それもそのはず、コニー・フランシスのバックを務めたジョージ・バーンズ(ギター)、パナマ・フランシス(ドラム)らが参加しており、これはタイトルも含めコニー・フランシスの「カラーに口紅」の前哨戦ではなかろうか?
さらにコーラスではクッキーズ、そして、これまた見事なテナー・サックスはサム・テイラー!

他にもストレート・アヘッドなブルース「TV Mama」、ジョン・ハモンドによる伝説のコンサート「フロム・スピリチュアル・トゥ・スウィング」の再録音である「Low Down Dog」、これらロックンロールの源となるジャズ、ブルース、R&Bがぎっしり詰まったCDです。

ガラスが割れそうな声

何より凄いのは、書籍「レコーディング・スタジオの伝説」でニューオリンズのコジモ・マタッサのJ&Mスタジオにおける「ハニー・ハッシュ」の録音時に称された「ガラスが割れそうな彼(ビッグ・ジョー・ターナー)の声」である。
ビッグ・ジョーの「フロム・スピリチュアル・トゥ・スウィング」での歌唱を改めて聞いたが、1938年において、既にロックンロールである。
彼の声はアトランティックで十分過ぎるほど堪能できるが、ピート・ジョンソンのブギウギ・ピアノやベイシー楽団のメンバーたちと演った1930年代後半から1940年代の演奏を聞かねばならぬと、彼はロックンロールのかなり重要な人物だと認識した。
やはり1930年代半ばからカンザスシティからのカウント・ベイシーらのジャズ楽団のリフは、ロックンロールのリフであり、ベニー・グッドマン楽団のスイングより、強烈なブラックネスでブルースを感じさせる。
再び流れてきたアトランティック時代の「TV Mama」のブルースを聞くと、ますますそう思う。

黄金時代のカウント・ベイシー

そして、この時代のビッグ・ジョーと並ぶシャウターといえばジミー・ラッシングではと考え、デッカ時代のベイシー楽団のベストを聞いているが、さらに3枚組のCD「黄金時代のカウント・ベイシー」をネットで買ってしまった…。
この「黄金時代のカウント・ベイシー」以前持っていたが、解説が素晴らしく、今、聞いてる「ベスト・オブ・アーリー・イヤーズ」はこの「黄金時代」から選曲された1枚のベストで、これで楽しめるのだが、マニアの性が出てしまった。
「黄金時代」には「アーリー」でカットされたヘレン・ヒュームズという素晴らしい女性ジャズ・ボーカリストが入ってるし、やはりロック、ジャズ、R&B、ブルースを聞く上で、中古レコード店の経営者としては必須だと自分に言い聞かせています(笑)。
買取はマニア、レコード・コレクターの気持ちが分かるアッサンブラージュへ!
CD、レコードぜひ、お売りください!

フェスの起源ジョン・ハモンドのカネーギー

追伸
カネーギー・ホールで1938年と1939年に開催された「フロム・スピリチュアル・トゥ・スウィング」でジョン・ハモンドがベイシー、グッドマン、ターナー、ライオネル・ハンプトン、シスター・ロゼッタ・サープ、ソニー・テリー、ゴールデン・ゲイト・カルテットと呼んで、さらにロバート・ジョンソンを呼ぶ予定だったし、アルバート・アモンズ、ピート・ジョンソン、ミード・ルクス・ルイス、ブギウギ・ピアニストたちはアルフレッド・ライオンを虜にして、ブルーノート設立のきっかけになったりと、ジョン・ハモンドの眼力と行動力と先見の目に脱帽。
レコードは店舗にあるが、個人用にこのCDも頼んでしまった…。

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