福岡でレコード買取ならアッサンブラージュ|店頭・出張対応の8月まとめとエディ・コクラン再発見

IMG_90158月は、当店アッサンブラージュに 70年代ソウルやファンクなど黒人音楽のレコード買取 が多く持ち込まれました。
やはり黒人音楽は時代を超えて人気がありますが、思えば 1950年代のロックンロールも黒人音楽と隣り合わせでした。
その代表的な存在のひとりがエディ・コクランです。

冷静さとプロデューサー的気質

エディ・コクランは「ロカビリー歌手」と一言で片づけられることが多いですが、実際にはもっと奥深い存在です。
もともとカントリーのプロ・ギタリストとして活動を始め、映画『女はそれを我慢できない』で「Twenty Flight Rock」を披露したことからスターの道を歩むことになりました。
彼自身は最初からロックンローラー志望ではなかったため、どこか一歩引いた目線を持ち、自分を外から見つめる冷静さを備えていたのです。

ギタリストであり、シンガーでありながら、どう聴かせるかを意識した“プロデューサー的気質” を持っていたのもその冷静さに由来します。
そして何より、21歳での早すぎる死が本当にもったいなく、もし生きていればさらに評価は広がっていたかもしれません。

映画での衝撃とビートルズへの影響

コクランは映画『女はそれを我慢できない』で「Twenty Flight Rock」を披露し、一躍注目を集めました。
このシーンは後にリヴァプールの若者たちにも強烈な影響を与えます。
ポール・マッカートニーやジョン・レノンは映画館でこの場面を観て衝撃を受け、特に「Twenty Flight Rock」を完全に歌えることが、ポールがジョンに迎え入れられる決定打となったのは有名な話です。

ギターの力強さとキレ

コクランのギターは、ロカビリーの軽快さに留まらず、R&Bの厚みとロックの鋭さを兼ね備えていました。
• 「Twenty Flight Rock」では、切れ味鋭いリフとコードワークが炸裂。
• 「Somethin’ Else」では、短く刻むリズムがドライブ感を生み出す。
• 「Summertime Blues」では、重いストロークに独特の間を生かす。

どの演奏にも、一音ごとに力がこもったギタリストらしいタッチが聴こえます。

ボーカルの魅力と影響力

コクランの真価はギターだけではありません。
彼は曲のスタイルに合わせて声を使い分け、繊細さから力強さまでをコントロールできる稀有なシンガーでした。
• 「Am I Blue」では抑制を効かせつつ張りのある歌唱で、ブルースとジャズ風味を同居させる。
• 「Milk Cow Blues」では、粘り気のある声でブルース的な重みを表現。
• 「Summertime Blues」では、突き抜けるようなシャウトで、これぞロックという叫びを体現。

この声の使い分けとコントロールが、後のロック・ヴォーカルの原型を作ったとも言われています。
実際に、ポール・マッカートニー や ザ・フー はコクランの歌唱から大きな影響を受け、自らのロック表現へとつなげていきました。

イギリス・ツアーで見せた落ち着き

1960年、コクランはジーン・ヴィンセントと共にイギリスをツアーで回りました。
気性が激しくわがままだったヴィンセントに比べ、コクランは21歳ながら落ち着いた態度を崩さなかったと伝えられています。

この冷静さは、単なる性格ではなく プロデューサー的な気質 の表れでした。
その冷静な自己プロデュース能力でロックンロールの根っこにあるブルース感覚を理解し、自らのサウンドに落とし込んでいたのだと思います。

ブルースとジャズ、そしてコクラン流の解釈

1929年に発表された「Am I Blue」は、当時ジャズソングとして多くの歌手に取り上げられたスタンダード・ナンバーでした。
コクランはこの曲をブルースやR&Bのフィールを加え、さらに ドゥーワップ風のコーラス を取り入れて軽快に聴かせています。
そして力強いギターとジャズ風味のある歌唱で、歌のうまさを最高に発揮したロックンロールを聴かせています。

一方で、「Milk Cow Blues」では粘りのある歌唱と骨太なギターで、ブルース感覚 をストレートに表現しています。

ゴールド・スター・スタジオの響き

コクランの代表作が録音されたロサンゼルスの ゴールド・スター・スタジオ。
ここには伝説的なエコー・チャンバーがあり、ドラムやギターに立体感と重みを与えていました。
そしてこのスタジオは、のちに フィル・スペクターが「ウォール・オブ・サウンド」を築き上げた場所 としても知られています。

例えば『Somethin’ Else』では、ニューオリンズの伝説的なドラマー、アール・パーマーのオフビートなドラミングにゴールド・スターのエコーが重なり、乾いたロカビリーを超えたモダンな響きが生まれています。
このアール・パーマーは後にフィル・スペクターのセッション・ドラマーとしても参加し、コクランが録音したゴールド・スターでのサウンド自体が、のちのウォール・オブ・サウンドの原点とでも言えるでしょう。

コクランが残した特別な魅力

コクランは、当時のステージで観客を熱狂させることのできる超一流のロカビリー歌手であると同時に、冷静に自分を客観視しながら音作りを進めることができる自己プロデュース能力を備えた稀有な存在でもありました。
その二つの側面が融合していたからこそ、彼は数多くのロカビリー歌手の中から抜きん出た魅力を持ち続け、短い生涯ながらも後世に大きな足跡を残すことができたのです。

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