福岡市早良区、城南区、南区、福岡全域レコード買取
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「新主流派」なるジャズ
さて、最近、私が聴いているレコードやCDです。
新主流派という、短くて濃いジャズの時代
ジャズを聴いていると「新主流派」という言葉が出てきます。
1960年代半ば、ハードバップからフリージャズへとジャズが大きく動いていた時代に登場した音楽です。
ジョー・ヘンダーソン、アンドリュー・ヒル、グレイシャン・モンカー三世、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーターあたりが、この時代を代表するミュージシャンでしょう。
面白いのは、新主流派は「フリー・ジャズ」ではないこと。
コード進行はそれまでのジャズより複雑になり、リズムもポリリズム的になったり、ソロもかなり自由になる。それなのに、完全に従来のジャズのルールを捨てるわけではない。
つまり、ちゃんとジャズとして聴けるのに、中身はかなり変。
ここが新主流派の面白さだと思います。
個人的には、フリー・ジャズのように「何かを壊した」というより、ジャズの中に新しいものをどんどん詰め込んでいった音楽、という印象があります。
ジョー・ヘンダーソン
特にジョー・ヘンダーソンは面白いです。
普通にスウィングしているように聴こえる曲でも、フレーズやコード、リズムの置き方をよく聴くと、やっぱり60年代のジャズです。
クールでいて太い、ソウルフルなテナー。
コルトレーンのパワーとマイルスのハードボイルドな感覚を合体させたようでいて、それを60年代の新しいジャズの音にフィットさせている。
ジョー・ヘンダーソンの面白さは、まさにそこにあると思います。
グレイシャン・モンカー3世/ボビー・ハッチャーソン
グレイシャン・モンカー三世の代表作『エヴォリューション』と、ボビー・ハッチャーソンの『ダイアローグ』を続けて聴くと、もうフリージャズの領域に入っているようなメンバーが、あえてブルーノートの形式に合わせて演奏しているように感じます。
自由な音楽なのに、あえてジャズの形や曲の枠の中で演奏している。
その緊張感が、ブルースの気怠さや重さと結びついているように聴こえるんです。
完全なフリーではないからこそ、妙な重さと自由さが同居している。
これも新主流派という時代の面白さなのかもしれません。
こういう音楽を聴いていると、ジャズの名盤を「演奏が凄い」というだけでなく、ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』のように、アルバム全体で一つの世界を作っている作品として聴きたくなってきます。
「新主流派」のプラットフォーム「ブルーノート」
そして、私がこの新主流派のメインとして聞いてるのがブルーノートのレコードです。
アルフレッド・ライオンが整えた事前の準備、ルディ・ヴァン・ゲルダーの音響技術、マイルス・グループなどの若手が自由にアイデアを試せる環境、そして商業性と先鋭性を両立させるプロデュース。
こうした一連の流れが、当時の若い才能あるミュージシャンたちにとって、ブルーノートは最適な場だったのでしょう。
新主流派の時代は長くありません。
1963年頃から60年代後半にかけて、ジャズはものすごいスピードで変化していきました。
そのため新主流派も、フリージャズやエレクトリック・ジャズの大きな流れの中に吸収されていったように見えます。
マイルス・デイヴィスもこの時期に大きく変化していて、『E.S.P.』や『マイルス・スマイルズ』などには、ショーターやハンコックら第二期クインテットの新しい感覚がはっきり出ています。
「歴史上の大事件」ではないジャズの変革
ジョー・ヘンダーソンやモンカー三世、アンドリュー・ヒル、そしてボビー・ハッチャーソンといったところは数珠繋がりで聞いて良いなと思いました。
フリー・ジャズほど派手に「革命」を叫ばない。
でも、よく聴くと、コードもリズムも曲の作り方も、それまでのジャズとはかなり違っている。
短い期間に、ジャズの中でとんでもなく面白いことが起きていた。
新主流派は、そんな時代の音楽なのかもしれません。
レコードを聴いていると、こういう「歴史上の大事件」として語られにくかった音楽に、ふと引っ掛かることがあります。
それがレコードを聞く楽しさであります。
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