福岡市南区、城南区、糸島市、太宰府市レコード買取
お盆休みは福岡市南区、福岡市城南区、糸島市、太宰府市からレコードの持ち込み買取が続きました。
主に1970年代ロックのレコードが多かったのですが、私が聞いていたのはジョー・ヘンダーソンやウェス・モンゴメリーのジャズ、最新のハウスなどのクラブ・ミュージックなどロック以外が多かったです。
そこで、久しぶりに最新のハウス、ボールルームがあまりにもかっこよくて、
「俺は今まで最近の音楽、何を聞いていたのだろう?」
R&B、ヒップホップ、クラブ・ジャズ、欧米、日本のヒットチャート…
5年間の新譜の作品で改めて現在も聞いている作品ってなんだろうと考えました。
ビヨンセの『Renaissance』で個人的に圧倒!
2020年以降に出た音楽アルバムで、僕が「これだ」と思える一枚を挙げるとしたら、ビヨンセの『Renaissance』(2022年)だ。
正直、他のアルバムを網羅的に聴き込んでいるわけではない。耳に入ってきたものの中で、という条件付きではある。それでも、このアルバムは他を圧倒している。
なぜ『Renaissance』なのか
タイトル通り、これは「再生」であり「総括」だ。
ハウス、ヒップホップ、R&B、アフロビート、レゲトン、ボールルーム/ヴォーグ、トラップ、ディスコ、グライム〜近年の黒人音楽の主要な流れを、単に並べたのではなく、うまくミックスして相乗効果を生んでいる。すべてが一級品で、しかも全編がダンスミュージックとして貫かれている。
この「全編ダンス」という点が重要だと思う。
黒人ポピュラー音楽は、戦前から身体を動かすための音楽だった。デュークエリントンやキャブ・キャロウェイがコットンクラブで響かせていた時代から、ディスコ、ハウス、そして現代のクラブミュージックまで、その精神は途切れていない。『Renaissance』は、21世紀に生まれたアフロビートやレゲトン、トラップを見事に消化した上で、ディスコ以降の音楽をまとめあげ、さらにその先の歴史まで遡れる厚みを持っている。
「Pure/Honey」という尖り方
特に印象深いのが「Pure/Honey」だ。
ボールルーム/ヴォーグを極限まで極めながら、ポップに落とし込んでいる。尖りは「Pure」の方にあり、ブラック&ラテンのクィアコミュニティが育んできたボールルーム文化を本気でリスペクトしつつ、全世界に発信する。そこから「Honey」のパーティー感で一気にポピュラーに寄せる構成が、絶妙だ。
ベテランの実力派がここまでとんがった一曲を作ると、重みが出る。Kevin Jz Prodigyの声がサンプルとして入っていることも大きい。彼の声がアルバムに入っているだけで、ボールルームやハウスの魅力が何倍にも増幅された気がする。本物の文化を、ただ借りるのではなく、ちゃんと中に取り込んだ結果だ。
予想外の傑作だった
実は僕は、Destiny’s Childの頃からビヨンセにそこまで興味がなかった。
「上手い」とも思っていなかった。
だからこそ、『Renaissance』でこのやり方~ダンスミュージックと黒人音楽の統括〜で傑作を生み出すとは、まったく予想していなかった。
単なるヒット曲の作り手ではなく、音楽史を俯瞰して再構築できるアーティストだった、と気づかされた一枚だ。
現代の黒人音楽を総括したアルバム
『Renaissance』は、ただ「良いアルバム」という枠を超えている。
現代の黒人音楽を総括し、ダンスミュージックとしての系譜を今に繋げ、ボールルーム文化を本気でリスペクトし、改めて世界に広げた。
そのすべてが、一級品のまま同居している。
そして、LGBTやクィア・カルチャーへの理解が広まった現在を象徴する一枚とも言える。
だから僕は、2020年以降のアルバムでこれを一位にする。
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