福岡市早良区、南区、糸島市でレコードCD買取
この猛暑の中、糸島市、福岡市早良区、福岡市西区からソウル、ロック、和モノのレコード持ち込み買取、福岡市南区へCDの出張買取など連日の買取が続いております。
当店、二台のクーラーをフル稼働させており、涼みがてらにレコードやCDの買取や、レコード、CDのお宝探しに、ぜひ、お待ちしております。
さて、今回ジャズのCD買取がありまして、私はリー・モーガンがけっこう好みでして、ジョン・コルトレーンの『Blue Train』の瑞々しく眩いばかりの若きトランペットの響き、また晩年の1970年、ライトハウスでのディープなブラック回帰したライヴ盤の黒くハードな響きに強く惹かれていました。
今回は彼のブルーノートからの代表作である「The Sidewinder』を改めて聞いた感想をまとめてみました。
改めてリー・モーガン『The Sidewinder』を聴く
改めてリー・モーガンの『The Sidewinder』を最初から最後まで聴いた。
このアルバムはジャズの名盤としてあまりにも有名だ。特にタイトル曲「The Sidewinder」。ジャズ・ファンク、ソウル・ジャズ、ポップなジャズの代表曲として語られることが多い。
ただ、僕はこれまで、そこまでタイトル曲に強く惹かれていたわけではなかった。ところが今回、改めてアルバムを全部聴いてみて、ちょっと印象が変わった。というより、面白いことに気がついた。
タイトル曲だけが明らかにポップ
タイトル曲だけが、明らかにポップなんですね。他の曲を聴いていくと、むしろかなりまともなモダン・ジャズをやっている。
「なんだ、普通にいいジャズじゃないか」
という感じだった。そして、これはこれで面白い。
「Totem Pole」がいい
特に「Totem Pole」。バリー・ハリスのピアノがいい。ブルージーなのにメロディアス。しかも、弾きまくらない。落ち着いているのに、音楽が生きている。
そこにリー・モーガンが入ってくる。モーガンも、ここでは火の吹くようなプレイをしているわけではない。むしろ、かなり自然だ。ハリス、ジョー・ヘンダーソン、そしてビリー・ヒギンズとの関係の中で、モーガンがうまく生きている。
そしてヒギンズのドラム。ところどころで入ってくるタムの連打が実にいい。ずっと叩きまくるのではなく、演奏が熱くなったところでドッと入ってくる。そこからモーガンとジョー・ヘンダーソンがユニゾンになる。この流れが見事だった。
誰か一人が「俺が凄いだろ」とやっているのではない。演奏者同士が反応している。僕がジャズを面白いと思うのは、こういうところだ。
「Boy, What a Night」のジョー・ヘンダーソン
「Boy, What a Night」も良かった。ここではジョー・ヘンダーソンのタイム感に耳が行った。
ジョー・ヘンダーソンは吹きまくらない。音数で押してこない。それなのに存在感がある。むしろ、吹きすぎないからタイムがよく分かる。バリー・ハリスも同じだ。落ち着いている。でも、ただ大人しいわけではない。ブルースの感覚があり、メロディがあり、ちゃんと音楽を前へ進めている。
そしてビリー・ヒギンズのドラム。ずっと派手に叩くわけではない。ところどころで入る連打が実に見事で、その瞬間に演奏の温度が上がる。
このアルバム、全員がずっと熱いわけではない。むしろ、みんなが必要以上に吹かない。だからこそ、モーガンが吹いたときにモーガンが生きる。これはかなりいいバランスだと思う。
僕はジャズを「名盤」として聴くのが得意ではない
僕自身、ジャズの聴き方がちょっと変わっていると思う。
「これはジャズの名盤だから聴こう」という聴き方をあまりしない。僕が聴きたいのは、作品そのものよりもプレイだ。その瞬間、演奏者が生きているか。音が動いているか。他の演奏者に反応しているか。そこを聴く。
だから、スピリチュアルな雰囲気があるから良い、ということでもない。長いソロを吹いているから凄い、ということでもない。雰囲気だけでスピリチュアルに聞こえても、プレイが生きていなければ僕にはあまり響かない。
逆に、普通のハードバップでも、「この人、ここでこんなプレイするんだ」という発見があれば、それだけで一気に面白くなる。
だから僕にとってジャズは、アルバムを眺めるというより、演奏を見ているような感覚に近い。スタジオ録音でも、ライブのように演奏者同士のやり取りが聞こえるものが好きだ。
一枚をじっくり聴くのも面白い
もちろん、夜にジャズを一枚じっくり聴くのは面白い。ハマれば最高だ。ただ、ジャズは長い。一枚を真正面から聴こうと思えば、それなりの時間がいる。他にも聴きたい音楽はあるし、野球も見たい。だから毎晩「今日はこのジャズの名盤を一枚」とやる生活には、僕はなかなかならない。
ジャズを聴いてアルバムを買うこともある。でも、買ったからといって2回目を必ず聴くわけでもない(笑)。一回目に聴いたときの発見が一番面白いことも多い。「この人、ここでこんなプレイするんだ」という発見。その一瞬が残れば、それでいい。
『The Sidewinder』はやっぱり名盤だった
今回、全部聴いてみて思った。『The Sidewinder』は、やっぱり名盤だ。
ただ、僕が面白いと思った理由は、世間で一番有名なタイトル曲とは少し違った。タイトル曲だけが明らかにポップ。それはそれで面白い。むしろ、この一曲だけがアルバムの中で異色だからこそ、アルバム全体を聴くと面白い。
そのほかの曲では、リー・モーガン、ジョー・ヘンダーソン、バリー・ハリス、ボブ・クランショウ、ビリー・ヒギンズが、派手に吹きまくるのではなく、それぞれの持ち味を出している。特に僕には、ハリスとジョー・ヘンダーソンのプレイが印象に残った。モーガンも火を吹くようなプレイではない。でも、それがいい。周りの演奏にうまく生かされている。そして時折入るヒギンズのドラムが、ここぞというところで演奏を熱くする。
結局、僕がジャズで聴きたいのは、「このアルバムは名盤です」という答えではない。そのアルバムを実際に聴いて、「今のプレイ、いいな」と思える瞬間があるかどうか。
今回の『The Sidewinder』には、それがいくつもあった。だから、やっぱり名盤だった。
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