ブルースのミッシングリンク〜ロバート・ジョンソン
先日の福岡市中央区や福岡市早良区の大口買取はジャズ、シティポップのレコード、CD中心だったのですが、
個人的にはずっとロックンロールが生まれるまでのルーツを聞いて調べており、
その辺のブルースやR&B、ソウルのレコードやCDの買取がほしいところです。
福岡は日本でも有数なブルース、R&B、ソウル、ロックンロール、ルーツ・ロックの専門店だった
「ジューク・レコード」があったんで、いずれ皆様、買取に持ってきてくれるでしょう!
一昨年は戦前ジャズ、ジャンプ、ロックンロール、去年は戦前ブルース(カントリー・ブルース、デルタ・ブルース)をを調べていたのですが、
いよいよシカゴ・ブルースに入る前に、1930年代のデルタ・ブルースから1950年代のシカゴ・ブルースのミッシングリンク、
1930年代半ばから1940年代半ばを研究中です。
先日は当サイトの「CD今日の一枚」のページにTボーン・ウォーカーについて書いたのですが、
今回は、いよいよデルタ最後の大物、ロバート・ジョンソンについて考察してみる。
彼の録音は1936年と1937年で録音場所はテキサスである。
ちなみに写真の中村とうよう著「ブルースの世界」ではロバート・ジョンソンについて、
「ヴォーカルとギターの全体を通じて発散されているエモーショナルな衝撃力」と記されている。
ロバート・ジョンソンはなぜ特殊?
――デルタなのに速い、ブルースなのに逃げ場がない
Robert Johnson を聴いていると、どうしても一つの違和感に戻ってくる。
デルタのはずなのに、速い。
テンポの問題だけではない。
体感が速い。前のめりに感じる。
同時代の
Charley Patton や
Son House は、もっと地面にいる。
重心が低い。
反復が深い。
音と音の間に空気がある。
ジョンソンは違う。
下はブルース、上が暴れている
構造を分解すると、土台は完全にブルースだ。
• 12小節
• 親指のウォーキング的低音
• 伝統的な進行
しかしその上で、
• フィルが多い
• 歌が前に出る
• 隙間を埋める
• 休まない
つまり、
下は安定しているのに、上が常に動いている。
この二層構造が、落ち着かなさを生む。
カオスに聴こえる。
だが崩れない。
ここが異様だ。
なぜキツくなるのか
ジョンソンは解放が少ない。
緊張が続く。
親指は止まらない。
上も止まらない。
だから聴いている側の呼吸が休まらない。
体調や気分によっては、
「凄い」より先に「キツい」が来る。
これは音量や歪みの問題ではない。
構造の問題だ。
追伸 これはエルヴィス・プレスリーのサン時代のロカビリーにも共通する点を感じる。
ヘヴィメタル的と感じる瞬間
ジョンソンには闇がある。
悪魔伝説のせいだけではない。
• 緊張の持続
• 解決の少なさ
• 不安定な音程の揺れ
• 追い詰められたような歌
これが“ヘヴィ”に聴こえる。
アンプもない。歪みもない。
それでも重い。
音響的ではなく、精神的にヘヴィだ。
なぜ系譜の中で孤立するのか
同時期には
T-Bone Walker がいる。
彼はすでに都市型で、R&Bに近い。
方向が違う。
ジョンソンはデルタの人間だが、
デルタの中で密度が異常に高い。
そしてその直後、時代は電気化へ進む。
だから
デルタの最終圧縮形
のように見える。
後継がいないのではなく、
枝が別方向に伸びた。
ローリング・ストーンズに繋がる感覚
The Rolling Stones を聴くと、
下が粘り、上が絡む。
崩れそうで崩れない。
ジョンソンはそれを一人でやっている。
だからロックファンが遡る。
しかし実際に聴くと、
ロックの開放感はなく、
緊張だけが残る。
ここで戸惑う。
結論:特殊である
理論で説明はできる。
• 下は伝統
• 上が過剰
• 密度が高い
• 前のめり
• 解放が少ない
でも最後はこれだ。
音として特殊。
系譜に置こうとすると、少しはみ出す。
だから惹かれる。
だからキツい。
そして何度も戻ってしまう。
ロバート・ジョンソンは、
デルタの中にいながら、どこにも完全には属していない。
その孤立が、あの音を作っている。
まさに戦前ブルースとシカゴ・ブルースのミッシングリンクを埋める一片のピースだ。
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