店舗での至高の楽しみレコードCD買取チェック
福岡市西区でレコード・CDの買取をしていると、時々こういう日がある。何の気なしに査定で預かったソウルCDの山をチェックしていたら、思いがけず一本の太い線が見えてきた一日だった。
きっかけはMG’sやマッスルショールズ
きっかけはジョニー・テイラーのベストCD「Stax Profiles」。何の気なしに視聴した一枚が、ゴスペル2曲、アル・ベル制作1曲、ディスコ2曲、そして残り7割すべてがドン・デイヴィスのプロデュースという構成だった。聴き比べてダントツだったのはやはりデイヴィスの仕事。MG’sやマッスルショールズのリズム隊を使いながら、デトロイト出身の彼が持ち込む硬質な構築感~それが他のどの曲とも違う説得力を持っていた。
ドン・デイヴィスのファンク・ソウル
デイヴィスの特徴は、流暢に流れないリズムにある。縦に打ち込まれるようなビート、しなやかでいて内に熱を秘めた質感。それはJBやスライ・ストーンとは違う種類のファンクの予兆だった。
ソウルの申し子ジョニー・テイラー
テイラーのキャリアを辿ると、その渡り歩きの軌跡そのものが圧巻だ。少年期はサム・クックが在籍したことで知られるソウル・スターラーズでゴスペルを歌い、その経歴ゆえか声質はクックとよく似ている。スタックスに移ってデイヴィスと出会い「フーズ・メイキング・ラヴ」(1968年)で頭角を現す。後年は「タイム・アフター・タイム」のようにマッスルショールズのリズム隊を起用し、デイヴィスはサザンソウルの泥臭さを保ちながら都会的な構築感を持ち込んでいった。
デトロイト~Pファンクとの繋がり
そして1976年の「ディスコ・レディ」。当時は単なるディスコヒットとして消費されたこの曲が、実はデイヴィスが1971年に買収したデトロイトのユナイテッド・サウンド・スタジオの人脈と地続きだったと知ると、すべてが腑に落ちる。このスタジオはアイザック・ヘイズの『ホット・バタード・ソウル』を生み、ジョージ・クリントンがここを拠点にPファンクの数々の名作を録音した場所でもある。
デルズの「ギヴ・ユア・ベイビー・ア・スタンディング・オベーション」、ドラマティックスの「イン・ザ・レイン」~すべてが同じ太い幹から伸びた枝に見えてくる。
偶然店に入ってきた一枚のCDから、点と点がきれいに線として繋がる瞬間——これが福岡でレコード・CD買取の仕事をしていて何より楽しい瞬間だ。
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