福岡県宗像市ジャズ〜ブルースのレコードCD買取
福岡県宗像市にジャズ・レコードがダンボール二箱と買取依頼の電話がありました。
お話聞いたところ定盤のような感じだったので、出張買取に行くことに。
いざ、箱を開けると、フリー・ジャズとスピリチュアル・ジャズの山!
ビックリして高額買取となりました。
おまけに、CDもあり、こちらはソウルやブルース。
これも個人的には嬉しい。
「ロックン・ロール誕生の構造」をテーマに講座を
ジャズとブルースと言えば、今回のテーマはロックンロール誕生まで。
これは以前「ジャズからのロックンロール誕生」というテーマの講座を当店の20周年パーティーで行ったが、先日、おなじみの福岡市早良区のワールド・ミュージック・カフェ「HiLo」にて行った「エルヴィス・プレスリー講座」が好評だったので、今回はジャズ側に加え戦前ブルース側を入れた二つの源流についてのグレードアップ版をいずれ行う予定で、そのための予習ブログを書いてみた。
ピーター・グラルニック、デイヴ・マーシュ、ローレンス・コーン、リロイ・ジョーンズ、この辺りの本を読みながら、40年近くレコードやCDを聞いた耳で、今回はAIとの対話をベースに、ロックン・ロール誕生の構造について自分なりに考えてみた。
シンコペーションが剥き出しになる音という共通点
ブラインド・ブレイクとルイ・アームストロング。
一方はデルタ出身のソロギタリスト、もう一方はニューオリンズ出身のトランペット奏者。
時代は同じ1920年代だが、やっていることは一見まったく違う。
しかし本質は同じだと思っている。
どちらもシンコペーション、つまりリズムをずらすことによる緊張と解放が、剥き出しの状態で聴こえてくる。
ブレイクのソロギターは親指でベースラインを刻みながら、他の指でメロディとリズムを同時に処理する。
ラグタイムのピアノを一人の身体でやってしまう構造だ。
アームストロングはスモールコンボだったから、音が少ない分シンコペーションの骨格がそのまま露出する。
ビッグ・バンドになると音の塊の中に包まれてしまうシンコペーションが、この二人のところでは丸見えになっている。
それが音響的な共通点だ。
レモン・ジェファーソンとデルタの身体性
ブラインド・ブレイクが「循環させる」タイプだとすると、ブラインド・レモン・ジェファーソンは「一点に収束させる」タイプ。
ジェファーソンのギターはビートをためて、ずらして、叩きつける。
声もギターもベンドが染み込んでいて、シンコペーションが構造として聴こえるのではなく、圧として聴こえてくる。
弦を曲げる時間、声を揺らす時間、それ自体がグルーヴになっている。
チャーリー・パットンやサン・ハウスになると、そのベンドとタメが小節という枠すらはみ出してしまう。
ジェファーソンはまだ枠の中で揺らいでいるが、デルタはその枠ごと捨てる。
次がどこに着地するかわからない不安がそのまま興奮になる。
これが「ロックの始まり」だと私は思う。
サン時代のエルヴィス・プレスリーにデルタを感じる
これは私が長年感じてきたことだが、サン・スタジオ時代のエルヴィス・プレスリーには、デルタの身体性が残っている。
スコティ・ムーアのギターも含めて、小節の枠に対する演奏がデルタと同じ匂いがある。
きっちり収まらない、どこかはみ出す感じ。
RCAに移ってプロダクションが整った途端にその匂いが薄れていく。
エルヴィスはメンフィスで育った。
メンフィスはミシシッピデルタからの入り口の街で、泥がまだ乾いていない状態でブルースが流れ込んでくる場所だ。
シカゴで育っていたら全然別のエルヴィスになっていたかも。
地理は音楽にとって重要である。
ロックンロール誕生の二系譜論
講座での今回の鍵はロックンロールには二つの源流があること。
一つ目はルイ・アームストロングから始まるジャズ系譜。
個人の表現とシンコペーションの洗練が都市化・電気化・商業化していくルートで、カウント・ベイシー〜ライオネル・ハンプトン〜ルイ・ジョーダンのジャンプ・ブルース〜ロケット88〜ビル・ヘイリーと繋がる。
二つ目はデルタブルースの系譜。
「小節を無視する身体性」が電気ギターを得て増幅されるルートで、アーサー・クルーダップの電気化したデルタがエルヴィスに直接流れ込み、ビッグ・ママ・ソートンはその電気化した荒々しさをボーカルとギターで体現した。
この二つの川がサン・スタジオで合流した。
サン時代のエルヴィスが特別なのはそのためだ。
(ビッグ・ママ・ソートンのハウンド・ドッグのカバーはRCA録音だが)
ジャズ系譜のリズム感とデルタ系譜の身体性が同時に存在していた瞬間。
RCA以降はジャズ系譜側(ジャンプ〜R&Bの系譜)に整理されていく。
チャックベリーとリトルリチャードはブームの産物
チャック・ベリーはR&Bギタリストがカントリーをふざけて弾いて生まれたロックンロールで、アイドルはルイ・ジョーダンだったと思っている。
だからベリーはブルース系譜ではなく、完全にジャズ〜ジャンプ・ブルース系譜の人間だ。
マディ・ウォーターズに紹介してもらってチェスに入ったが、音楽的には別の系譜にいた。
リトル・リチャードはスペシャリティ・レーベルが、
サム・クックとザ・ソウル・スターラーズのゴスペルの熱狂をニューオリンズのリズムに乗せることで生まれた。
この二人はロックンロール・ブームのために生まれた産物であり、需要に応えた人たちだ。
偉大だが、サンのエルヴィスのような「需要がなかった時点で出した音」という発生ではない。
ブルーバード〜マディ〜ストーンズという別の一本線
もう一つ重要な系譜がある。RCAビクターの黒人向けレーベル、ブルーバード・サウンドだ。
ビッグ・ビル・ブルーンジーらが作ったシカゴブルースの都市的な洗練がブルーバード・サウンドで、マディ・ウォーターズやチェス・レコードはその土台の上にデルタの泥と電気を加えた。
洗練を継承しながら野性を取り戻した人だ。
ブルーバードの都市的な形式とデルタの野性が同居していたバンド・スタイルは、ブームとなったヨーロッパの白人の若者が真似するには格好のもので、ローリング・ストーンズもクリームもマディやチェス・レコードを直接聴いて衝撃を受けている。
ゴスペルという共通の土台
黒人は皆、子供の頃にゴスペルの洗礼を受けている。
ジャズもブルースもソウルもファンクも、作った人間が子供の頃に教会で浴びた体験が染み込んでいる。
ただしゴスペルには二種類ある。
讃美歌的な整った合唱スタイルと、ペンテコスタル系の失神するような熱狂的なスタイルだ。
リトル・リチャードは後者、サム・クックは前者から来ていて、出身教会の宗派で音楽性が変わってくる。
エルヴィスは黒人教会の熱狂を見て育ったのに、RCA以降は讃美歌的な整い方をしていく。
パーカーが商業的に整形したからだ。
サン時代の緊張感の正体はそこにもある。
まだ整形される前の、熱狂の匂いが残っていた状態。
総括
今、述べたジャズとブルースの二つの主流をまとめると
ジャズもブルースも商業化(まあジャズは初期は商業音楽だが)するとR&Bになるんだと統括する。
そしてそれが白人の手に渡るとロックン・ロールとなる。
さて、講座でこのことがうまく伝わればよいが。
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